
さかのぼること十数年前。
某自転車マンガにはまり、若気の至りでクロスバイクを購入という暴挙に出ました。

実はモリは自転車に乗れませんでした
乗れないのですが…同じ漫画にはまった親友たちと一緒にどうしても自転車に乗ってみたくなり、さすがにロードバイクは大変そうなので、とりあえずクロスバイクを買ったんですね。
三十路女子が必死で練習し、どうにかこうにかふらふらしながらクロスバイクに乗れるようになり…早幾年。
案の定後半十年ぐらいはまったく乗られることもなく、可哀そうなクロスバイクちゃんは知人の倉庫内で眠っておりました。
見た目を気に入って買い、いろいろな付属品を準備し、普段スカートしか着ないのにパンツを買い…お金も時間も体力も気力も使ったクロスちゃんです。
いくら知人の倉庫とは言え、置きっぱなしも気になるし、乗られない自転車はただの鉄の塊。
自分の罪悪感と、クロスちゃんが可哀そう…という気持ちが相まって、自宅の断捨離中にどこか良い行き先がないかと考えるようになりました。
自転車の処分方法
さて、クロスバイクを含めた自転車類。
手放す方法はどんなものがあるかな?
- 捨てる
- 売る
- 譲る
基本的にはこの三つになると思います。
捨てる
粗大ごみ…でしょうね。

気分的にはこれはつらい。
今は乗っていないとは言え、かつての愛車。
お金もかけたし愛情もかけた、そんな愛車をぽんっと捨てるのはいくら『ライフワーク断捨離』と言えど、心が痛みます。
断捨離というのは決してなんでもかんでもぽんぽん捨てることではありません。
なので今回の選択肢として、これはナシです。
ただし、それほど思い入れもなく、例えば雨ざらしで錆び錆びになったまま放置してあるような自転車なら、粗大ごみで処分しちゃっていいと思います。
粗大ごみで捨てる場合には地域の自治体に問い合わせしましょう。
- 有料回収(電話などで申し込んで回収しにきてもらう、回収用のチケットを購入して貼る、などの作業がある)
- 処理場に持ち込み(これは有料だったり無料だったり、自治体によっていろいろです)
などの方法があるので、自転車を積める自動車があるか、などの状況によって選びましょ。
車があれば自分で処理場に持ち込むのが一番費用が安く済むと思います。
- 自治体以外の業者に引き取り回収を依頼する
ちょっとモリは使ったことありませんが、たまに近所に軽トラックとかで「不用品引き取ります」などとアナウンスしながら回る業者さんを見かけます。
こういう業者さんに頼んで引き取ってもらうのもひとつの方法ですが、
中には無料を謳いながら、突然処理代などを請求してきたりする悪徳業者もいるみたいなので注意が必要です。
自分で自分の身を守る必要のあるシングル女子たちは、怪しいか怪しくないか判断しづらい通りかかりの業者ではなく、自治体などの行政を頼りましょう。
どんな方法を取るにしても、自転車を処分する場合は「防犯登録の抹消」手続きが必要になります。
下に詳しく書いてあるので、読んでみてくださいね。
売る
- リサイクルショップ
- 中古自転車屋さん
- メルカリ
など。
自転車がきれいで状態が良いなら、売ることもできます。
状態によって値段はだいぶ上下しそうです。
人気のロードバイクやクロスバイクなら販売価格の10~30%程度で引き取ってくれるところもあるようですが
リサイクルショップや中古自転車屋さんではそれほどのお値段は付かなさそうです。
捨てるよりは…、という気持ちで売るのは良いかもしれません。
モリも最初は手っ取り早く売ってしまおうかと考えました。
が、やはり愛着心があって、あとけっこうお金かけたからなあ…という邪心もあって、踏ん切りがつきませんでした。
先述の捨てる、でも言いましたが、それほど愛着がないなら売っちゃうのが手っ取り早いと思います。
自転車の状態を見て
- キレイで走行等に問題がなければ売る
- 錆びていたり状態が悪ければ捨てる
という二択ですね。
売る場合も「防犯登録の抹消」は必要です。
防犯登録は「この自転車の持ち主はこの人です」という証明なので。
さらに捨てる場合と違い、売る場合は売った先で盗難自転車ではないという証明のために「譲渡証明書」が必要になります。
詳しくは後述しますね。
譲る
さて、3番目の選択肢。
譲る、ですが
- 友人知人に譲る
- ジモティなどを利用する
の二択でしょうか。
家族友人知人に「自転車欲しい人いないー?」と聞きまくって、欲しい人に差し上げる。
一番簡単かもしれません…家族友人知人がたくさんいるならば。

家族友人知人、どれも少ないモリにはハードルが高い!
でも、見知らぬ人に売る(先述の自転車屋さんやメルカリなどですね)のに、あまりにも値段が安いとかなしくなる…。
知っている人が引き取ってくれるなら、気持ちよく無料でお譲りできる気がするので、できたら知り合い(及び知り合いの知り合いとか)に譲りたいなあ、と思いました。
なので周囲の数少ない家族友人知人の様子を窺いました。
あと、これは身長に合わせたサイズを選ぶクロスバイク特有の問題かもしれませんが
実はモリは身長が高いのです(170センチ)
それに合わせた自転車なので、身長165センチを切っていると、乗れません(サドル一番下げても足が付かない)
必然的に乗れる人が限られます。
モリの周囲の女性たちは軒並みモリよりも小柄さんが多いので
さすがに知り合いに譲るのは無理かな…とあきらめかけた時。
職場に若い薬剤師ちゃんがヘルプできてくれることに。
- 身長168センチぐらい
(きっと若いから足も長いはず)
- 通勤にママチャリを使っている
(自転車に乗れる)
- 私服や小物の色合いがモリの好み
(もしかしたら好きな色とか似てるかも!)
- そして可愛い
(関係ないけど、どうせ譲るなら可愛げのあるお嬢さんに乗っていただきたい!)
というわけで、狙いを定め。
圧が出ないように慎重に、さらっと

自転車いらない?
と打診してみました。

ママチャリよりも軽いよ、見た目も可愛いよ、もし乗れなかったら処分しちゃってもいいよ
と…(ちょっと最終処分を押し付けてるような気もしますが)軽―く打診してみると
その時は「ほんとですかー? クロスバイクかあ…乗れるかなあ、どうかなあ」って乗り気なのか職場内で面倒くさいこと言い出すなよ、なのかわからない反応をされたので、その後はもう蒸し返さずにおいたのですが。
1週間後に「この前の自転車のことですけど、ほんとに譲っていただいていいんですか?」って彼女の方から言い出してくれて。
すんなりと譲渡が決まりました。
どうやら、お母さんのママチャリが相当古くなっていたらしいので、そちらを処分し、彼女のママチャリをお母さんが乗って…とスライドすることになったらしいです。
めっちゃありがたい!
自転車欲しいです、と言ってくれた瞬間に拝みたくなりました。
私の中でクロスちゃんの行き先が決まらないことがかなりのストレスになっていたんだなあ、とその時気づきました。
やはり断捨離は「素早く、即断、即決」が大事です。
もちろん、思い入れの深いものは大切なので、処理方法自体は今回のように慎重に考えないと後悔することにもなりますが…処理方法(今回なら人に譲る)が決まった後に、だらだら時間を掛けることはよくないですね。
そんなこんなで無事にお譲り先も決まりました。
ここからは譲渡に関する手順手続きです。
自転車のメンテナンス
お譲り先との話し合いによりますが、今回はこちらからお願いしてもらっていただくので、メンテナンスは私の方で行いました。
(特に長く放置してあったものは、場合によってはブレーキのワイヤーやパッドなどの交換が必要になるので、かならず自転車屋さんに診てもらいましょう)
近所の自転車屋さんでブレーキなどを診ていただき、安全に乗れるようにしてもらいます。
費用は2000円でした。
付属品の確認
自転車本体以外の、ライト、空気入れ、カギなどなどが使えるか、またそれも含めて譲るのかを考えます。
今回はもちろん一切合切、何もかも自転車関係のものは全部まとめてのお渡しです。
自転車を綺麗に掃除する
まあこれはひとにものをお譲りする時の当たり前のマナーですね。
あと愛着あるクロスちゃんなので、最後のお別れにキレイに拭き上げ掃除をしました。
防犯登録の「抹消」→「新規登録」、譲渡証明書
先述しましたが、自転車の防犯登録は「この自転車はこの人のものです」という証明なので、手続きなしで譲渡してはいけません。
万が一盗難などに遭い、見つかった時に、元の持ち主に連絡がきてしまいます。
あとたぶんですが、自転車の保険などに入る場合も防犯登録は自分名義じゃないといけないと思います。
特に中古ショップに売る、見知らぬ人に譲る(ジモティーとか)場合は、防犯登録の抹消は自分自身を守るためにも必須です。
譲渡証明書は自転車を譲ってもらったひとが防犯登録するときに盗難自転車じゃないことを証明するためのものです。
譲り先の人が防犯登録する際に必要になります。
元の持ち主であるこちらで用意しましょう。
これらの手続きですが、基本的には警察署、手続きの委託を受けている自転車屋さんでできます。
一番スムーズなのが、
譲る人と譲られる人が、揃って自転車を持ち込んで手続きをすることです。
そうするとその場に両人が揃っているので譲渡証明書が不要となります。
(もしかしたら県によって違うかもしれませんが、モリの所在地では不要でした)
どちらにしても防犯登録の抹消届、新規登録届、譲渡証明書は警察署及び自転車屋さんにあるので
- 自転車と身分証明書を持って
- 受付で「防犯登録の手続きをしたいです」と言えば
良いように取り計らってくれます。
手続き費用は、防犯登録抹消が200円、新規登録が600円でした。
(金額は県によって多少違うようです)
自転車と付属品を渡す
登録が完了したら、付属品含めて必要なものと自転車本体をお渡しして終了です。
付属品の使い方などは必ず相手にきちんとお伝えしましょう。

安全第一です
自転車を手放すーまとめー
処分方法
- 捨てる
- 売る
- 譲る
必要手続き
- 捨てる
- 防犯登録を抹消
- 粗大ごみ(捨て方は自治体に問い合わせる)
- 売る
- 防犯登録を抹消
- 譲渡証明書を用意する
- ショップに売りに行く
- 譲る
- 防犯登録を抹消
- 譲渡証明書を作る(譲り先の人と一緒に自転車屋さんに行く場合は不要)
- 譲り先の人が防犯登録の新規登録をする
費用
今回モリがクロスバイクを処分するにあたりかかった費用です
- メンテナンス代 2000円
- 防犯登録の抹消 200円
- 防犯登録の新規登録 600円(譲り先が年下の可愛い薬剤師ちゃんなのでこちらで負担しました)
合計 2800円
自転車と一緒に譲ったもの
- 本体(ビアンキというブランドです)
- 空気入れ(クロスバイクはママチャリ用の空気入れは使えないので)
- スタンド(本体のお手入れ(チェーンにオイル塗るとか)する時に後輪を浮かせるためのもの)
- ライト(充電式でめっちゃ明るいやつ)
- ライト(後ろにつけっぱなしにしてる)
- サイクルコンピューター(距離とかスピード計る機械)
- カギ(番号は0にリセットしました)大1個、小2個
- ドリンクホルダー(クロス本体に付けたもの)2個
- サドルカバー(クロスのサドルは硬いのでシリコンの入ったカバーを付けていました)
- タイヤの空気入れのキャップ(メタル製のピンクで可愛いのです←こだわって探して買ったもの)
購入した時の領収証は見つかりませんでしたが(何分古すぎて…)
本体込みで総額15万円程度だったと思います。
今回はこちらからお願いしてもらっていただいたので、もちろん無料でお譲りしました。
ちなみに、ショップの買い取り金額の目安は、状態が良いもので販売価格の10~30%程度だそうです
(意外と高い?)
個人間の譲渡でお金をやり取りするのは金額の設定などが難しいですが…ショップの買い取り価格などを目安にするのが良いかもしれないですね。
自転車を手放してみて
今回のクロスバイクは、ものすごく欲しくて、気に入ったものを手に入れて、だけど長く乗ることなく放置してありました。
知り合いの倉庫に入れていたので部屋の中で邪魔になることなどはなかったのですが
自転車なのに乗ってあげられない、使わないものを持ち続けている
そのことが心のどこかで常に引っかかっていました。
思い入れのあるものの処分は難しいですが、愛着があるからこそ、無駄に放置しておくよりも、誰かに乗ってもらいたいなあ、と思い、そう思ったら案外すんなり手放すことができました。
今回自転車を引き取ってくれた薬剤師ちゃんはもうヘルプが終わったので顔を合わせることもなく、私自身彼女が実際に乗っているかまでは確かめようとも思わないのですが(手放したものの行方をしつこく辿ることは断捨離ルール違反ですしね)

たまにふと、あの可愛い薬剤師ちゃんが颯爽とクロスバイクに乗って自店に出勤していることを想像したりもしています。

今回の自転車の写真は譲った後で薬剤師ちゃんに撮影してもらいました。
なんとモリは手続きに気を取られて手放す前に写真を撮り忘れたのです(泣)
思い入れあるって言うのに、写真撮る習慣がないとすぐこれだ。

皆さんは大事なものは手放す前に(余裕を持って)写真に残しておいてくださいね
おまけ
もちろん無料でお譲りするつもりでしたが
気の利く薬剤師ちゃんからお礼をいただきました。
気遣いのできるひとって素敵ですね。
